技術の保護と発展
特許制度の無い時代に新しい技術的な工夫を保護するためには、秘密の保護が唯一の方法でした。古くは刀鍛冶などではその焼き入れなどのタイミングの技術は、親方から弟子への伝承により秘密を保護する工夫がなされていました。
金沢にある兼六園には、入り口近くに高く吹き上げる噴水がありますが、上の池と下の池の落差を利用して実現した技術を保護するために、工事をした人などを抹消してしまったという話が残っています。
またレオナルド・ダ・ビンチは様々な武器や、それを作るための道具などを書き記したノートを残しています。これらのスケッチは当時のスフォルッア家によって長い間秘密にされていました。オープンになっていれば、技術発展の歴史は百年早まったとする見解もあります。
本内容はJPDSから発行された書籍「企業活動と知的財産~なぜ今、知的財産か~」から一部抜粋して知的財産の基礎的な知識をお伝えしています。
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