Vol.37|知的財産戦略の総合サポート

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研究開発と特許情報

 企業活動の中で、特許情報はどのように使われているかを見てみます。また、情報収集の面でもどのようにすべきかを考えてみましょう。
 研究・開発の各ステップでの特許情報に対する活用を見たのが下の図です。

企業活動と関連する情報の性格

開発の工程は、研究なり開発についての企画段階から、研究、開発が行われ、詳細な設計を経て、製造段階に入り、販売となることが典型的なステップでしょう。
 まずは企画段階を見ると調査のターゲットは広く、情報の密度としては薄く、多少は情報が漏れていてもかまいません。参入が予定されている分野での全体の技術動向や各社の状況を概略把握することで済みます。したがって、調査のキーも技術分野や課題などの用語か、技術分類(国際特許分類IPCなど)で範囲を特定することで情報を収集し、ノイズを除いた後に、統計処理などで傾向を把握することが行われます。個別の発明を追求するのではなく,群として捉えることになります。
 開発の段階では、具体的な技術や各社がどのような手段で実現しているかなど調査のターゲットは企画段階よりも具体的になり、適用を考えているようなやり方が他社でなされていないかを確認するための情報を収集します。

 

技術情報か? 権利情報か?

 

 設計がある程度固まったところでは、実際に製造・販売しても他社の特許などに触れてしまう恐れが無いか、厳密な調査が必要になります。具体的な構成で特許権が確立していないかどうかを確認する必要があります。この時点での調査は、具体的な問題特許が他社にないかどうかを調べることになります。他社の独占権を知らないで製品を出すことは出来ないので、調査は具体的な技術内容を特定して、濃密な調査が求められます。一件でも調査漏れの許されない厳しい調査が求められます。

本内容はJPDSから発行された書籍「企業活動と知的財産~なぜ今、知的財産か~」から一部抜粋して知的財産の基礎的な知識をお伝えしています。



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