Vol.42|知的財産戦略の総合サポート

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同じ発明があるかどうかを調べる

 公知例調査は、先行技術調査とも言われますが、特定の発明がなされる前に、どのような技術が既に存在していたかどうかを確認する調査です。

公知例調査

 特許出願する前に今まで同じような発明が存在しなかったかどうかの先行発明の調査、問題または注目すべき他社特許を無効に出来る可能性のある証拠(先行技術)を調べる。また他社への権利行使に先立ち、自社の特許が無効化されてしまう有効性を否定するような先行発明が無いかどうかの調査を言います。

 いづれも特定した発明の出願日より前にすでに公知になっているかどうかを確認するための調査です。

 こうした先行する公知技術(公知例)を調べるためには、公知例調査のポイントの図に示したように、まずは探すべき発明なり、アイデアを構成する技術要素に分解します。構成要素A、B、Cは、特許請求の範囲(請求項)に表現された要素で構いません。アイデアであればどのような内容かを端的に表す表現をしてみて、その言葉(用語)を拾い出してみます。この技術的に同じ意味の別な表現の言葉を同義語といいます。

公知例調査のポイント

 この発明またはアイデアを表現する構成要素または機能要素A、B、Cでもって検索用語を見つけます。検索するためのキーとなる技術用語(キーワード)a、b、cが出たところで、今度はその技術要素を表す他の用語表現を考えます。それぞれの技術用語に対するどのような表現があるかを検討し、技術用語a に対する同じ意味を表す同義語a1 a2を、技術用語bに対する同義語b1を、技術用語cに対する同義語c1 c2をそれぞれ見出します。

 最終的には構成要素は全ての要素を含んだ発明があるかどうかを検索します。つまり、各要素を含む発明があるかどうかを探すために、各用語の積をとるAND(×、掛算)検索をします。(例えばA and B and C)

 また同じことを意味する同義語は足し算を表すOR(+)検索をします。(例えばa or a1 or a2)

本内容はJPDSから発行された書籍「企業活動と知的財産~なぜ今、知的財産か~」から一部抜粋して知的財産の基礎的な知識をお伝えしています。



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