Vol.54|知的財産戦略の総合サポート

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グループ討議(準備と原則)

 今回からは発明をまとめる観点で、グループ討議の進め方から考えてみます。

一般の会社などでは、多くの場合一人で作業するより、多くの関係者が研究や開発または新商品の企画に携わっていることが少なくないでしょう。このようなグループでの検討会議の開催前の準備、メンバーの選定、討議の段階での注意すべきこと、また実際の討議の進め方を紹介しましょう。

グループ討議(メンバーの選定)

 集まってもらうメンバーは、一般的には新製品開発に関係する研究・開発部門や事業部門の人が中心となります。しかしながら、テーマによっては営業や販売推進部門などのユーザーに直接接する機会の多い人々に参加してもらうことも大切です。

 グループで討議をすることの基本として、どのような会議にでも当てはまることですが、議論を集中させて行なうことが大切です。議論する課題や内容があっちに行ったり、こっちに行ったりしていたり、参加した皆さんがそれぞれ別のことを考えていたのでは、効率的ではありません。

 リーダーが議論の方向性をハッキリさせながら進めること、つまりメンバーのベクトルを合わせることが大切です。また参加している人々が、一つの方向を目指し、議論の中身を共有しながら進めていくことを心掛けたいものです。

 アイデアを出す段階では、自由奔放に議論してもらうことも重要ですから、ある程度の横道や枝分かれした話題に議論が進んで行くことがあっても構いません。しかし、どこかでリーダーが本来の議論に戻し集中することが必要です。

 全ての参加者が、同じマナ板の上で討議できることが大切です。

 グループ討議に先立ち、リーダーから今回の予定と言うことで、スケジュールを確認しておきます。例えば、課題の確認に10分、問題点の整理に10分、アイデアの抽出に30分、評価とまとめに20分などと…、おおよその時間配分を確認してスタートする方が効率的です。もちろん、スケジュール通りに進まないこともありますが、限られた時間を有効に活用するために、メンバー全体の意思統一を図ることも大切でしょう。

 今回の会議だけで、解決に至らない場合には、今後のやり方、次回の予定を取り決めておくこと、さらには個別に作業するアクションアイテムの整理も必要になります。リーダーは常にスケジュールを確認しながら討議や議論をリードすることが肝要です。

グループ討議・スケジュールの確認(時間配分)

本内容はJPDSから発行された書籍「企業活動と知的財産~なぜ今、知的財産か~」から一部抜粋して知的財産の基礎的な知識をお伝えしています。



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