Vol.65|知的財産戦略の総合サポート

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何のために特許をとるか

 権利行使を意識した特許にするためには、権利行使をする相手はどこの誰か、その発明の対象となる製品を製造する工業、発明を使ったサービス業、発明に使うソフトウエアの開発をしている業者、さらには発明に使用するコンテンツ(素材)を提供する業者なのか、場合によっては最終ユーザーの段階での使用形態を意識して発明の実施方法を検討する必要があります。

 

 マーケットとして大きい使用形態は何かを考えて、権利を取得することが重要です。また商品やサービスの使用形態を想定し、国際的に国を跨るインターネットなどのサービスの分散化に備えた権利の表現をすることも必要です。

発明を構成する機能を捉え、業務として分散されることはないか、様々な発明が実施される方法を想定し、権利の範囲を考慮することが重要になります。

 

 アメリカの特許代理人(弁護士)によると、企業での発明を把握する段階で、発明者やそのビジネス形態に精通している上司などを交え取得した権利の行使の在り方を意識して内容を確認しているとのことです。

 

 発明を権利化した場合に、訴える相手は誰か? そして、その相手は、どのような作り方をするかを、いつも確認するとのことです。

権利行使先を意識して権利を取る。つまり、発明を完成させるためにいつも相手の発明の使い方を考えて明細書に反映することを心がけているのです。我々の競争相手が、ここまでしていることをいつも意識しておくことが必須です。

何のために特許を取るか
何のために特許を取るか

本内容はJPDSから発行された書籍「企業活動と知的財産~なぜ今、知的財産か~」から一部抜粋して知的財産の基礎的な知識をお伝えしています。



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